ZOZO(3092)の前澤友作社長が5月4日、
所蔵する現代アート数点をサザビーズの
オークションに出品することを明らかにしました。

作品は20世紀のアメリカンアートを代表する
アンディウォーホルなど数点と思われます。

前澤社長は衣料品ネット通販ZOZOTOWNの
創業者でZOZO(3092)の大株主でもあります。



前沢氏は、2000年に創業したスタートトゥデイで
ファッションショッピングサイトZOZOTOWNを
手掛けて大成功。

2007年上場時の時価総額は199億円でしたが、
2017年に1兆円を突破。

10年弱で時価総額が約50倍に上昇。

前澤社長は同社の株式のうち36%保有しているため、
時価総額の3分の1が個人資産となります。

つまり資産約3000億円の富豪です。

でも、株価というのは読者様もご存知の通り、時価です。

ZOZOを買いたいという人が増えれば株価も上がりますが、
売りたい人が増えれば、株価は下がります。

同社は2018年7月に4875円という最高値を付けた後、
ここから後退し、現在何と1965円。

株価が約6割も下がっているのです!

絶頂期には100億円の豪邸を建てたり、
プロ球団取得に名乗りを上げたりと、
話題がつきなかった訳ですが、主力事業が苦戦して
いるニュースも多数出ています。

2018年10月の決算発表で同社は、
技術や費用の面で量産が難しいことを理由に
ZOZOスーツの配布を中止すると発表。

2019年1月には業績を下方修正し、純利益を従来予想の
280億円から178億円になる見通しであると発表した。

また、新たに導入した値引きサービスも一部アパレルメーカーの
反感を買い、ZOZOTOWNから離脱。


これにより他ブランドもZOZO離れに動く可能性が出てきたこと。

amazonなどの巨大ネット通販の台頭など、脅威が出てきています。

また最近では事業よりも社長のほうが目立つ存在になっています。


2017年10月、バスキアの作品を123億円で落札したのを筆頭に、
スーパーカーを多数所有。

女優との交際や月旅行でも目立ちましたが、旅行費用は数百億円
という話もあります。

社長という肩書で大盤振る舞い、金を使いまくる人は最終的に
経営から追い出されるか破産というパターンがあります。


メイテックのオーナー社長、関口房朗氏は六本木ヒルズの
最上階に住み、高級車や時計が好でした。

特に競馬(馬主)で有名でしたが、役員会でのクーデターにより解任。


旧グッドウィルグループ元会長の折口氏は元祖ヒルズ族と呼ばれ
バブル期に大流行したジュリアナ東京を創業しました。

派遣企業グッドウィルを率いるも、傘下の介護事業コムスンで
不正請求が報じられ失墜。二重派遣が発覚。

2009年、2期連続債務超過となり、解消する目処が経たず
上場廃止、折口氏も破産しました。


名誉棄損で訴えられるのも嫌なので、前澤氏がどうなるか何とも
言えませんが、使い過ぎればお金はなくなります。

資産2~3000億円あり、年間配当は32億円、年収は100~200億と
推定(2018年)されています。


庶民とはかけ離れた数字ではありますが、使う数字も桁違い。

100億単位でどんどんつかえば、当然底をつく。

足りなければ、株式を大量売却して資金繰りもできますが、
売ればもちろん保有株数は減ります。

会社の業績が悪化して株価も下がり、株主は損をする。

それを知りながら社長が散財してたら、株主が怒るのも当然です。

反感を買って経営から追い出される前に、自己株取得するなど
対策すべきではないでしょうか?


同社の株主ならなおさら気になるはずです。